POVRayRenderDialog
POV-Ray rendering dialogについて¶
このセクションでは, POV-Ray rendering dialogについて説明しています.
ツールの実行方法¶
メニューの「Render」→「POV-Ray rendering ...」を実行すると, POV-Ray rendering dialogが表示されます.
各設定の説明¶
以下では,各設定の意味を説明しています.
Main options¶
- W(idth), H(eight)
- 出来上がる画像のサイズをピクセル単位で指定する.Defaultでは,現在の画面サイズと同じになっている.
- DPI
- 出来上がる画像のDPI (dot/inch)を指定する.
- Preset size
- 何種類かの典型的なサイズが右のdropdown menuから選択可能.選択すると値が左のwidth/height/dpiに入るようになっている.
- Projection
- Perspective(透視投影),Orthographic(正投影)を選択できる.
- Stereo
- Noneにすると,ステレオなし,Right, Leftにすると,立体視(平行法)で右目用と左目用の画像がレンダリングできる.
- Stereo depth
- Stereoが有効な場合,左右の目の離れ具合(=立体図の飛び出し具合)を指定する.大きくするほど飛び出した画像になる.
- CPU
- POV-RayがRenderingに使用するCPU数を指定する.実際にはCueMolが1CPU使用するので,実際に搭載されているCPU数-1を指定するのが良い.
- Transp background
- 背景色を透明にするかどうかを指定する.(ただし透明にするとFog効果がなくなる.またradiosity法使用時には透明には出来ない)
- Clipping plane
- 現在分子ビューに表示されているslabによるclippingをpovray renderingにおいても再現するかどうかを指定する.
Left:Clipping plane off,Right:Clipping plane on
- Post-render alpha blending
- POV-Ray rendering後にalpha blendingを行うかどうかを指定する.詳しくは,cuemol2/PostAlphaBlendを参照.
- Edge lines
- Edge renderingを有効にする.詳しくは,cuemol2/EdgeLinesを参照.
- Pix labels
- 文字ラベルなどのrenderingを有効にする.
POV-Ray options¶
- Povray-exe-path
- Renderingに使用するPOV-Rayの実行ファイルを指定する.Windows版の場合は,consoleで動くpovrayでなければならない.(下記POV-Rayのpath等の設定を参照)
- Povray-inc-path
- POV-Rayが参照するincファイルが入ったdirectoryを指定する.(下記POV-Rayのpath等の設定を参照)
- Radiosity
- Radiosity renderingを行うかどうか,あるいはそのモードを指定する.詳しくは,cuemol2/Radiosityを参照.
- Lighting
- 光源の設定を行う.詳しくは,cuemol2/POVRayRenderLightingを参照.
- Shadow
- 影が出るようにrenderingするかどうかを指定する.Defaultではoffになっている.
Left:Shadow off,Right:Shadow on
POV-Rayのpath等の設定¶
上記の設定のうち,Povray-exe-pathとPovray-inc-pathについて説明します.
Windows¶
Releasesからダウンロードしたインストーラーからインストールすると,console用povrayが同梱されており,これらの値は同梱版を指すように設定されているため,特に何も準備する必要はありません.
macOS¶
Releasesからダウンロードしたdmgファイルからインストールすると,console用povrayが同梱されており,これらの値は同梱版を指すように設定されているため,特に何も準備する必要はありません.
同梱されていない場合¶
自分でビルドするなどPOV-Rayが同梱されていない場合、 自分でconsole版POV-Rayをunix用のソースからコンパイルしてください。 Windowsでは少々面倒なので,コンパイルしたものを用意しました. ここ(povray3.6-mingw32.zip)からダウンロードできます.
用意したものを,まず適当なところ(デスクトップなど)に展開します.
今,CueMol2がC:\Program Files (x86)\CueMol 2.0にインストールされているとすると, その中に,上記のzipファイル中のpovrayフォルダごとコピーしてください. (場合によっては管理者でないとコピーできないというダイアログが出てくるかもしれませんがOKしてコピーしてください.)
C:\Program Files (x86)\CueMol 2.0\povray\povray.exe
というファイルがある,かつ
C:\Program Files (x86)\CueMol 2.0\povray\include
というフォルダ中にいろいろincなどのファイルがあるようになっていればOKです. ダウンロード後展開した実行ファイルは,実行すると警告ダイアログが出る場合があります(Windows7など).一度実行して,警告ダイアログが出ないようにしておいてください.
Renderingの開始と画像の保存¶
下方にあるStartボタンを押すとrenderingが開始されます.
Rendering中はStartはStopボタンに変化するので,中断する場合は,Stopを押せばよい. Renderingの進捗に従って,preview部分にrendering中の画像が表示されます.
Renderingが完了すると,
- Save image...ボタンを押すとPNG画像として保存することができます.
- Copy to clipboardボタンを押すと画像をclipboardにcopyされるので,他のsoftwareでpasteして使用できます.
Closeを押すと,POV-Ray rendering toolを閉じることができます.
POV-Ray rendering dialogが表示中も,メインのウィンドウを操作することが可能です. シーンを編集し,再度表示中のPOV-Ray rendering dialogに戻ってRenderingを行うと, 編集作業が反映されたシーンがrenderingされます.
(ただし,タブを切り替えて別のシーンに移った場合は,いったんdialogを閉じて,再度dialogを開かなければ 前のシーンがレンダリングされてしまいますので注意してください.)
RenderingのLog¶
CueMol2.1以降では,レンダリング時にPOV-Rayがstdout(or stderr)に書き出す情報が,log window (チュートリアル参照)に表示されるようになっています. もし,うまくレンダリングが行われない場合は,log windowを参照して,エラーレポートをお願いいたします.