Anim Cmb
複数アニメーションの組み合わせ¶
前セクションcuemol2/Anim_Basicでは1つのSimple spinアニメーションを作成する例を紹介しましたが, 複数の設定が異なるSimple spinを組み合わせる例を説明します. (もちろん以降のセクションで説明する他のタイプのアニメーションもSimple spin同様に組み合わせ可能です)
Sample scene fileが以下からダウンロードできます.
- lyso_simplespin2.qsc: Lysozymeの単純スピンアニメーション(その2)
2つ目のSimple spinアニメーションの追加¶
前セクションcuemol2/Anim_Basicと同様にして,アニメーションパネルからSimple spinを追加します.
ここでは,1つ目のスピン(SimpleSpin1)が終わった直後から次のスピン(SimpleSpin2)が始まるようにします.
設定¶
設定ダイアログでは,以下のように設定します.
- Name
- デフォルトでSimpleSpin2になる筈.そのままでOK
- Start time
- デフォルトで0:0:0.0になっているはず.もしそうならそのままでOK.
- Relative to
- 現在ある最後尾のanimation object(SimpleSpin1)の後続animationとして追加されるため,時間指定はdefaultでSimpleSpin1に対する相対指定になっている.ここではSimpleSpin1の直後にSimpleSpin2が開始するようにしたいので,このままでOK.
- Duration
- デフォルトでは1秒.そのままでOK.
- Spin axis
- Cartesianにし,(0, -1, 0)に設定する.(回転角は360どのままだが,軸が反転しているため逆方向に回転することになる)
以上のように設定してOKを押すと,アニメーションパネルには 以下のように2つのアニメーション項目が現れます.
上図の2項目の意味するところは,
- SimpleSpin1 (0,1,0)軸に360度回転をstart=0, end=1秒の1秒間をかけて実行
- SimpleSpin2 (0,-1,0)軸に360度回転,すなわち(0,1,0)軸に-360度回転をstart=1, end=2秒の1秒間をかけて実行
ということになります. ここで注意すべき点は,(分り難くて申し訳ありませんが)リスト中の順番ではなく,右側に示されたstart/end時間に従ってアニメーションが実行される,という点です.
再生¶
以上の設定を行い,Animation ribbonの再生ボタンを押すと,
- はじめの1秒で1回転
- 次の1秒で逆方向に1回転
して,元に戻るアニメーションになっていることが分かります.
相対時間指定の意味¶
ここで,相対時間指定の意味を確認してみるために,SimpleSpin1のduration値を変化させて見ましょう.
SimpleSpin1をdouble clickし,編集dialogを表示させ,Durationを「0:0:1.0」から「0:0:2.0」に増加させ,OKを押します.
すると以下のように,SimpleSpin1の実行時間が長くなる(回転がゆっくりになる)だけでなく, SimpleSpin2の開始時間と終了時間も1秒分繰り下がっていることが分かります.
アニメーションを実行すると,確かにSimpleSpin1が終わってからSimpleSpin2が実行されていることが分かります.
相対指定についての注意点¶
- 相対指定が出来るのは開始時間のみ.
- 開始時間をあるanimation objectに対して相対指定にした場合,そのanimation objectの終了時点からの時間を指定する.
- 相対指定は複数連鎖させることができる.そうすることで,途中の時間を変更しても後続のanimationを変更しなくてもすむ.
- ただし,連鎖に循環があると時間が決定できなくなりanimationを実行できなくなるので注意.
Quadric値による滑らかなアニメーション¶
Quadric値は,アニメーションの滑らかさを制御する値です. アニメーションの時間経過(時間の長さにかかわらず開始0, 終了1とする)と,アニメーション量(この例では0〜360度の回転)の間は,Quadric=0なら1対1対応です.(下図)
一方で,Quadric値を0.25にすると,以下の図のようになります.横軸が時間経過,縦軸がアニメーション量です.すなわち0.25が意味するところは,0〜0.25と,0.75〜1.0の間で二次関数的なふるまいを示すようになる,ということです.
さらにQuadric値を0.5にすると,0〜1に渡ってすべて二次関数的なふるまいを示すようになります.
以上のように,Quadric値を0以上に指定すると,その分だけ,アニメーションの開始・終了時に 加速度運動的な動き(=滑らかな動き)をするようになります.
Quadric値を変更してみる¶
次に,上記2つのアニメーション項目のQuadric値を0から25% (0.25)に変更します.
(以上で作成したシーンは, lyso_simplespin2.qscからダウンロードできます)
そしてAnimation ribbonの再生ボタンを押すとアニメーションが再生されます. 以下のyoutube動画のようになるはずです.
先ほどは回転の終わりと始め(1つ目のスピンと2つ目のスピンの間の動き)がカクカクしていましたが, Quadricを0.25にすることで滑らかにつながるようになったと思います.