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FileReaderOptions

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ファイル読込み時のOptionについて

ファイルを開くときに,選択しているファイル形式に応じたオプションを(もしあれば)設定できるようにしました.

open_option

上図のファイルを開くダイアログで,ファイルのタイプに対応したオプションがあれば まるで囲ったOptionsボタンが有効になります. (現在PDBのみにオプションがありますが,今後必要に応じて増やす予定です)

PDBファイル読込み時のOption

例えばPDB形式が選択されている状態でOptionsを押すと,以下のようなダイアログが表示されます.

PDB_options

例えば,デフォルトではNMR等の複数モデル構造は, 最初のモデル(MODEL〜ENDMDLで囲まれていない部分)のATOMのみ読み込まれますが, 上記"Load NMR multiple models"check boxをONにすると, 全てのモデルが読み込まれます(但しチェインとして読込まれる).

あと,二次構造をONにしていると,二次構造が構造から計算されます. もしPDBファイルにHELIX/SHEETレコードが書かれていても, それらは無視されて,構造から計算されるようになります.

QScriptによる読込み時Option

QScriptからファイルを読み込む場合にも, 上記と同様のオプションを指定することができます.

$mol = qobj.readObj("PDBFileReader", "ファイル名", "オブジェクト名", {...});

qobj.readObj()メソッドは,ファイルを読み込む為の低レベルなメソッドです. 通常使うreadPDB等はこれを呼び出す関数として(startup.qsで)定義されています. 最後の{}内に,{オプション名=>値, オプション名=>値, ...}を記述すると, オプションに対する値を指定した上で,ファイルが読み込まれます.

$mol = qobj.readObj("PDBFileReader", "ファイル名", "オブジェクト名", {build2ndry=>false});

よって,上記のようにしてPDBファイルを読み込むと, 二次構造が再計算されなくなります.

$mol = qobj.readObj("PDBFileReader", "ファイル名", "オブジェクト名", {build2ndry=>false, loadmodel=true});

さらに,上記のようにしてPDBファイルを読み込むと, 二次構造が再計算されなくなり,かつNMRの複数モデルが(chainとして)読み込まれます.

PDBFileReaderのオプションには以下のものがあります. |オプション名|型|デフォルト値|説明| |loadmodel|boolean|false|trueの時はMODEL/ENDMDLを読み込む| |loadanisou|boolean|true|trueの時はANISOUを読み込む| |loadaltconf|boolean|false|trueの時はaltenate conformationを読み込む| |build2ndry|boolean|true|trueの時は二次構造計算を行なう|

ただし,二次構造を読み込まない場合は良くあると考えられるので, 関数readPDB_nosecも用意されています.

$mol = readPDB_nosec("ファイル名", "オブジェクト名")

これは,startup.qsで定義されており,readPDBマクロ等と使い方は同じです.